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「10-11シーズン注目チームその1 レアル編」 ( Text by itch)

フットピーポーよ、サッカー観てっかー!香川と本田の新生日本代表コンビに燃えたり、チェルシーの異様な強さに震えたり、ブレーメンの大逆転CL行きなど楽しんでるかっ!

  そんなこんなでW杯から早くも2ヶ月、フットボール界は日々ゴーズ・オンしてる訳ですが、Jリーグからプレミア、リーガにセリエ、日本人が移籍し注目を集めるブンデスやロシアなど、この地球上ではもう全てをフォローするのが不可能なほどにサッカーボールが転がり続けています。

  なので、この移籍期間が締め切られる9月、僕は整いましたーな各チーム事情を受けて、基本的に今シーズン追っかけるチームを探す作業に入るのが毎年の儀式になっています。だって全てを観るのは無理だから!

そんな自分が独断と偏見で今年追っかけると面白いんじゃないかと思うチームを、その理由とともに紹介していく新コーナー「10-11シーズン注目チーム」を今回から勝手に始めたいと思います、ワーワー!

さて、記念すべき第一回ですが、「白い巨人」レアルマドリードから行ってみたいと思います。

  今季のレアルに注目する第一の理由、それはやっぱり「スペシャル・ワン」モウリーニョの監督就任でしょう。

欧州ではノーマークの存在だったポルトを率いてUEFAカップ優勝の翌年、まさかのCL優勝。ほぼ無制限の予算を投じるアブラモビッチに抜擢されたチェルシーでいきなりプレミア優勝。国内を連覇し後は悲願のCL優勝を狙うインテルで、モラッティ会長の夢を叶えるビッグイヤーの獲得。間違いなく21世紀初頭の現在で最高峰に位置する監督が、あのレアルに就任した訳ですから。

  現在レアルは国内リーグ、CLともに無冠状態が続いています。近年でレアルがもっとも輝いたのは「毎年1人世界的な選手を獲得する」と公約したペレスが会長を務めたいわゆる「銀河系時代」です。

そしてレアルは昨年、あの時よ再びとペレス会長が再任し、「新銀河系時代」を再建させるべく狂気の補強を行いました。

ミラン、ユナイテッドという欧州ビッグクラブのエースを強奪。他にも「毎年1人」どころかベンゼマ、シャビ・アロンソなどのビッグネームをかき集めた補強費は約250億!その大補強がいかに凄かったかは、今となれば大失敗としか言いようが無いんですけど、去年のCLでMVPを獲得したスナイダー、決勝までチームを牽引したロッベンを放出してしまうほどでした。

何としてもタイトルを取る、と。栄光の白い巨人がこんなにも無冠にあってはいけない、と。特にホーム、サンチャゴ・ベルナベウが決勝の舞台に選ばれたCLで華々しい「王の帰還」を狙った訳です。

ところがみなさんもご存知の通り、CLではベスト16で敗退。リーガでは過去最高の勝ち点96を獲得したにも関わらず、クラシコでダブルを喰らい2位。狂気の補強は失敗に終わりました。

これ以上無い大補強をしたにも関わらずまたも無冠。レアルはいよいよ追い詰められます。そこでレアルは過去に「内容がレアルらしくない」とリーガ優勝をはたしたにも関わらず、監督を解任してでも追及した理想を捨てて禁断の扉を開けてしまう訳です。

「勝利史上主義の復活」です。

現イングランド代表監督カペッロが作った、徹底した規律の基に「堅守速攻型」のチームで最後のリーガ優勝をもたらした06-07の価値を、レアルは認めざるを得なくなりました。なりふりかまわず、確実に勝てるチームで天敵バルサを葬ったモウリーニョにチームを預ける事になったのです。

モウリーニョがどんなサッカーをするのかは、欧州ではもうみんな知ってます。間違ってもグアルディオラや、ベンゲルのようなサッカーをやる訳ありません。モウリーニョの真骨頂は「強者のカウンター」、この理論上最強の戦術を植えつけられる所です。

本来は弱者が強者に対抗する為の戦術であるカウンターを、強者が行うとどうなるか。モウリーニョがチェルシーやインテルで魅せたように、サッカーはもはやスポーツから物理学に、想像から方程式に変化します。

勝利に向かって生半可なロマンを一切排除した超現実的な集団を作り上げる、しかもスター集団で。モウリーニョの凄い所はここです。

名も無き弱者に「俺たちにはこれしかない」と現実的な戦術をやらせる事はまだ可能です。岡田監督がw杯でやったように。しかしモウリーニョはチェルシーで、インテルで、プライドの塊のようなスター集団で、サッカーをプレイする喜びを、勝利する喜びに変換させて戦う集団に作りあげてきました。

モウリーニョはプロとしての華々しい経歴がありません。マラドーナやグアルディオラのようにカリスマ性で言うことを聞かせる事はできません。つまりモウリーニョは勝利への理論的な説明で、我がままなスターを説得し、やりたくないハードワークを各プレーヤーにやらせてきた訳です。しかもこれまで一度の失敗も無く。

本来はビッグクラブに向いていないタイプでしょう。ただし、その前提を覆しビッグクラブに地方中堅クラブのようなサッカーをやらせてのし上がって来たのがモウリーニョ。そんな監督が「銀河系」と呼ばれる地球代表のような究極のスター集団の監督に就任した。一体どうなるんでしょうか。

カウンターに不可欠なスピードスター、決定力のあるストライカー、攻撃の駒は完璧です。問題は守備の堅さ。GKは完璧として、センターバックが脆弱です。明らかに前線からさぼらないハードワークによる全員守備が必要です。

はたしてそれを「銀河系」に植えつけられるのか。

ここに注目して今季のレアルを追ってみようと思ってます。このクラブはインテルのように1年待ってくれません。しかし、もしこの「銀河系」がモウリーニョのサッカーに染まり超現実的な集団になれば理論上最強のチームが完成するはずです。

それを測るにはやっぱりクラシコでしょう。11月のカンプ・ノウの第1戦はまだ時期尚早。4月にサンチャゴで行われる第2戦。優勝争いやCLも佳境に差し掛かるこの1戦で、かたや最強の理想、かたや最強の理論、その二つがぶつかる試合を観てみたいです。

最強のチームの出現か、それとも空中分解か、8年間ホームゲームで負けたことの無い生きる伝説的監督の集大成やいかに? そんな訳で今季のレアル、注目です!

 
 

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